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子どもへの悪影響

DVが与える子どもへの悪影響は、最近の研究(福井大学 子どものこころの発達研究センター 友田明美教授他)から、脳の視覚野の一部に影響があることもわかってきています。 身体的暴力より暴言のほうが、子どもの脳に深刻な影響を与えると、その研究では報告しています。 DVは、子どもたちに精神的打撃を与え、また感情や行動にも影響を及ぼしていきます。そうした子どもの傷ついた心を回復させるために大切な点を、アメリカの*ランディ・バンクロフトさんは3つ挙げています。

① 子どもたちは家で起きていることに既に気づいているため、母親がDVについて隠すのではなく、正確な情報を適切な量で子どもたちに伝えること。

② 子どもへの悪影響が長期化しないように、母親が迅速に安全確保する方策を考えること。

③ DVを受けた母親が自分の傷を癒し、回復していく姿を、子どもたちに見せていくこと。

子どもたちに事実を話すことはとても勇気のいることですが、すでに子どもたちは家庭の中で起きていることを、見て、聞いて、感じて、体験しています。 その子どもたちに必要なことは、子どもの年齢に合わせ、事実を話してあげることです。子どもたちを怖がらせることなく、適切な量で事実を話すことです。 でなければ、現実に起きていることなのに、家族の誰もがそのことを話そうとしないで秘密にしていることで、子どもたちは、「誰にも話しちゃいけないんだ」という重たい秘密を抱えて苦しんでしまいます。

また、迅速に安全確保をする、つまり離れて生活をするという選択肢が必要な時があります。 一緒にいる限り、不健全な関係が維持されてしまい、それが子どもへ多大な悪影響を与えてしまうのです。

DVを受けて心に傷を受けている母親が、自分自身の傷の手当てをしていくことは、子どもとの健全な関係を大切にするためにも必要なことです。 DVは、思い通りにならないときに暴力を手段として選んでいるほうの問題であって、被害を受けている人の問題ではありません。 1日でも早く、傷の手当てをして、失ってしまった自分らしさを取り戻し、子どもと健全な関係を築いていってほしいと思います。

*ランディ・バンクロフト
DV加害者専門カウンセラー・臨床スーパーバイザー
「DV・虐待 加害者の実体を知る~WHY DOES HE DO THAT?~」 著者
「DV・虐待にさらされた子どものトラウマを癒す」

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